そば打ち

By , 2010/08/03

「一鉢二延三包丁」そば打ちの手順と要諦を表した言葉。

店主のそば打ちを動画でご覧いただけます。そば打ちをされる方のご参考になれば幸いです。
そば打ちは
築地そばアカデミー「井上明さん」と翁達磨「高橋邦弘さん」に学びました。

■一鉢(いちはち)

鉢とは、そば粉に水を加え、そば粉に水をまわし、 練り上げる工程。ここでそばの良し悪しがほぼ決まることから、 一番大切な工程です。一人前になる には三年かかるとも言われています。

また、加水率1%(1kgのそば粉でたった10ml)でも 練り上げるそばの性質ががらりと変わるので一番 難しいところです。気温や湿度、そば粉の状態等を 勘案して適正加水率を割り出します。そして腰のある そばを作るための練り。しっかりと体重をかけ、力強 く練りこんでいきます。リズムも大切。 丹念に練り上げたそばの玉(丸い塊)の表面が菊の花に 似ていることから菊練りと言います。
通常は木鉢を使用しますが、当店ではそば練り専用のステンレス鉢を使用しています。

 

 ■二延「にのし」

 


丸い塊のそばの「玉」を最終的に1.3mm~1.5mmの薄さに延す作業です。「延し棒」一本と「巻き棒」二本を使います。双方とも直径28mm。 長さは延し棒が900mm、巻き棒が1,050mm。延し棒はその名のとおり薄く延すための麺棒で、 巻き棒は縦に1,400mm程になる麺帯を延し板からはみ出ないように、且つ乾燥しないように 巻き取るための麺棒です。最初丸かった玉を四角にする工程がありますが、この工程を「四つ出し」といいます。

1.5kgの蕎麦粉に43%の加水をすると2.1kg。この玉の体積が約1,600立方cmで1.3mmの薄さに延すと 概ね縦1,400mm、横900mmの長方形の麺帯になります。

 

■三包丁「さんほうちょう」


三番目の包丁とは、薄く延した麺帯をたたんで切り、 細い麺にする工程。「切りべら二十三」という そば打ち用語があり、一寸(30.3mm)の麺帯を 二十三等分に切り分ける定法で、一本の麺が幅1.3mm、 厚さ1.3mmの断面となります。一本の麺の長さは、 折りたたむ前の麺帯の幅が約900mmなので四つ折に して225mm、手前の折り返しは通常つながり、向こうの 折り返しは包丁で押すため切れてしまい一本の麺の長さは450mm程度となります。 すべての麺がこの寸法でロスが無いとすると、1,500gの蕎麦粉 (内つなぎ粉300g)と43%の加水の計2,145gの蕎麦玉から、一本約1gの2,100本の麺が 出来上がります。

長さ一尺二寸(360mm)の「包丁」と切るためのガイドである「こま板」。 「切り板」は檜の柾目材の寄せ木細工で、刃の当たりが やわらかく耐久性に優れています。 包丁を少し傾けてこま板をずらし約1.3mmの幅で切っていきます。 ここでもリズムが大切です。

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